若者こそが未来をつくる

−千葉県若人自立支援機構がめざすもの−




 近年の経済成長の鈍化、少子高齢化、コミュニティの崩壊などの諸原因によって、若年者の失業問題や子どもたちの貧困問題等が顕在化し、以前とは異なる新たな社会問題が発生しています。
 家庭環境に恵まれない子どもたちの多くは、児童養護施設において養護されていますが、一定の年齢となると施設から卒業し、経済的に自立していく必要があります。
 そのなかでも、近年、子どもに対する虐待ケースの増加が顕著であり、これに伴い実親の支援を得られないで自立していく子どもたちが増加しています。
 児童福祉法においては、児童養護施設において児童を養護するとともに卒園後の自立を支援していくことが規定されていますが、国からの支援は必ずしも十分ではなく、 児童養護施設においても体系的かつ一貫した取組はなされていません。
 実親からの支援が受けられないこれらの子どもたちに対して、家庭に代わって経済的支援を行っていくことが必要です。
 実際、これらの若者は住宅と職とを同時に確保していかなければなりません。新しい生活を始めるには洗濯機や冷蔵庫、テレビなど家電製品を揃えたり、敷金、礼金、賃料の前払いをし、スーツを買わなければいけないかも知れません。 これらに要するお金のほとんどは、高校に通いながらアルバイトをして貯めなければいけないのです。
 また、20才未満の若者は、親の承諾がない限り、住宅も借りられませんし、生活資金を借りたり、携帯電話のローンを借りることができません。 民法の規定によれば未成年者が行った契約は親権者が取り消すことが可能なので、これらのリスクを犯してまで若年者に貸そうという会社はないからです。
 そこで、保証人がいらない安価低廉な住宅の提供、卒業前の運転免許取得などの資格取得に要する費用や新たに住宅を借りる場合の敷金等の貸付、 職と住を併せての修学・就業機会の確保、その他経済的自立に関する情報提供など、幅広い分野にまたがる支援が必要です。
 これらの自立支援は児童養護施設単独では容易になしえません。幅広く社会との連携が求められ、社会とともに自立を支援していくことが必要です。
 このため、児童の養護・養育に係わる機関と市民とが一致協力して、社会との連携を強め、その力を借り、社会とともに若人の自立を支援していくことが喫緊の課題であります。
 そこで、働く意欲と能力を持ちながら家庭環境等に起因して適切な処遇を受けられない若人を社会とともに支援していくことを目的として千葉県若人支援機構を設立するものです。
 本機構は、千葉県にある児童養護施設、自立援助ホームの協同組合として設立されました。趣旨に賛同される幅広い方々のご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。


平成23年4月1日